はじめての中古車購入:準備編②最初に必要なお金の話

予算のたて方

クルマを買うためには支払い方法を考えなければいけません。現金一括で払うのが一番安いしシンプルですが、なかなかそうも行きません。

・ローンを使う場合、最初に払う頭金はどのくらいがいいのか? 
・頭金なしの全額均等払いは得なのか? 
・ローンは何回が良いのか? 
・毎月同じ金額を支払う均等払いと年に2回だけ支払額が多くなるボーナス併用払いはどっちか良いのだろう? 

自分の収入パターンとライフスタイルにマッチしているのはどういう方法なのかを色々シミュレートしてみましょう。あとは、購入した後の維持費、たとえば毎月のガソリン代や日常のメインテナンスにかかる消耗品代、その他にもクルマにまつわる色々なお金について、考えつく限りリストアップしてみると良いでしょう。

価格表の金額だけではクルマは買えない!

予算も決まった。欲しいクルマもある程度は絞りこめた。その中でより良いものをと探し始めたところ、お店の広告に出ているクルマの価格表示が一つだけじゃないことに気づいた、なんてことはありませんか? 
そう中古車の価格表示は一つだけではないのです。

具体的には、まず「車両価格」や「車両本体価格」があります。
そしてもう一つが「支払総額」や「乗り出し価格」というもの。
これらの項目は、いったい何が違うのでしょうか? 

車両価格というのは、そのクルマのみの価格。たとえばスーパーやコンビニでお菓子を買う時、値札に書かれている金額と同じです。
でもそれだけでは商品は買えません。消費税も払わなければなりません。クルマも同じです。しかもクルマは単価が高いため消費税も相応の金額となります。
さらにクルマには登録するため(ナンバーをつけるため)にも様々な経費がかかります。経費についても細かく見ていきましょう。

「乗り出し価格」だけでは乗り出せない

中古車ショップの店頭や広告で表示されている「乗り出し価格」や「支払い総額」とは、簡単に言ってしまえば車両本体価格+登録に必要な諸費用ということになります。つまり、この金額を支払えば、そのクルマは法的に正しくあなたのモノになったということです。
「では、その金額を払えばすぐにドライブに出かけられるってこと?」

…ちょっと待って!保険は入りましたか? 

この場合の保険とは、法律で加入が義務づけられている「自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)」ではなく、加入があくまで任意の「任意保険」のことです。任意保険は、ドライバーの年齢が若く、またクルマの所有歴が短い場合はかなりの高額になってしまうこともあり、思わずアタマを抱えてしまうほどの金額になるかもしれません。しかし、任意保険はクルマを運転する全ての人にとって必ず加入すべきものと言っても過言ではありません。

法定諸経費ってなんのこと?

クルマを購入する際、車両本体価格以外にかかる費用には、法律でその内容が決まっているものとお店が独自に設定しているものがあります。そのうち、法律で決まっているものを法定諸経費と言います。

・具体的には、車両本体価格に対してかかる消費税。
・クルマを購入する際にかかる取得税。
・クルマを新規登録、もしくは車検を取得した際にかかる重量税。
・重量税と同じタイミングで必要となる自賠責保険。
・クルマを所有していることに対して毎年かかる自動車税。
・将来、廃車にする際の経費を前もって払う自動車リサイクル料。
・登録時に必要な印紙代

などがあります。
こうやって見るとクルマにかかる税金が思いのほか多いことに驚かされます。

ただし、車検が残っている中古車の場合、重量税は払う必要がありません。
自賠責保険料、自動車税、自動車リサイクル料についても基本的には前の持ち主によって自賠責保険料であれば車検が満了するまで、自動車税の場合は次の年度末の分まで、自動車リサイクル料の場合は廃車されるまでの分が前払いされています。ですからクルマを購入した人が支払う必要はありません。

ただし自賠責保険料と自動車税は金額が大きいこともあり、クルマを手放した時から次の車検や納税期日までの分を別に計算してショップが前の持ち主に返金し、その分は新しい購入者が改めてショップに支払うというシステムを取ることが多くなっています。

これを「未経過分負担」といいます。

自動車リサイクル料についても同様です。クルマを手放した時点でリサイクルに関する責任からは解放されたという意味で、ショップから前の持ち主に返金され、その分を新しい購入者がショップに改めて支払うようになっています。

法定以外の諸経費はできるだけ安く押さえよう

販売店がそれぞれ独自に設定している経費には、

・整備費用
・登録代行手数料
・納車費用
・車庫証明代行手数料

などがあります。

これらの中で安く上げることができるものはあるのでしょうか? 
実はふたつもあります。
納車費用と車庫証明代行手数料です。

納車費用というのは購入したクルマを自宅まで届けて貰うための人件費です。販売店まで自分で取りに行くようにすれば不要となります。

車庫証明代行手数料というのは、登録に必要な車庫証明(自宅の車庫、もしくは賃貸駐車場などクルマを保管する場所が確保されています、という証明)の発行手続きを住所を管轄している警察署で行う際の代行手数料です。
これも購入者自身で取得することは難しいことではありません。

ただし、手続きにはそれなりの時間と手間がかかります。お金と時間、大切なのはどちらですか? 
自分の価値観と照らし合わせて、できることにチャレンジしてみるのは悪いことではありません。
この他にも販売店によっては色々な経費を計上している場合もありますので、内容がよくわからない場合は、しっかりとお店に確認することをお忘れなく。

お得なローンを見つけよう。

「欲しいクルマも決まった、購入計画もまとまった、さあ購入だ」
となった時、気にかけて欲しいのがローンの金利です。

ローンを使いなれていない人の多くは、支払い回数と毎月の支払金額に目がいっても肝心の金利については細かく検討するのを忘れがちです。
金利は低い方が良いに決まっています。ここは、しっかり検討しましょう。

一般的にクルマの販売店が契約している信販会社のローンを使うことが多いと思いますが、ほかにもお金を借りる先はあります。
金利が一般的に低いとされているのは地方銀行や信用金庫が扱っている「マイカーローン」。なんと1%台からという例がほとんどです。
こうしたマイカーローンは信販会社のローンよりも審査が厳格と言われていますが、トライしてみる価値はあります。ちなみに公務員や上場企業の社員であれば審査は通りやすくなります。

一ヶ月のガソリン代をシミュレートしよう

初めてクルマを買う人にとって、果たして毎月どのくらいクルマに乗って、それに対するガソリン代はいくらくらいかかるのだろう?と計算をするのは、難しいことですね。

通勤や通学、レジャー、など用途はさまざまかと思いますが、毎日決まったルートで利用するのであれば、燃費を調べてみましょう。燃費とは、ガソリン1リットルに対して、そのクルマが何キロ走行できるという数値です。自分のクルマの燃費がわかれば、毎月かかるガソリン代を推測できます。
マイカーが手に入ったら、目的地までの距離を測り、どれくらいガソリンを使ったかを確認し、計算してみましょう。

そのほかには、自宅や会社や学校など、よく車を使う場所にあるガソリンスタンドの販売価格をこまめにチェックしておくと良いでしょう。ガソリンの価格というのは意外と頻繁に変動するものです。

またガソリンは現金で払うよりもクレジットカード、さらにはプリペイドカードで支払う方がオトクになっている場合が多いということも覚えておいてください。

日常のメンテってどのくらいのお金と時間が必要?

クルマって日頃はどんな点検をすればいいの? 
これも初めて所有する人にとってはわかりにくいことですね。

基本は、ライトやウインカー、ブレーキランプなどが正常に作動しているかなど、一般に始業点検と言われている項目を確認すれば十分です。とくにライト類の不備は、違反切符の対象になるので注意が必要です。

気をつけて欲しいのは低下したまま走っていると燃費にも影響するタイヤの空気圧。気づかない間に少しずつ低下してしまうものだけに定期点検が必要です。

理想を言えば、二週間ごとのチェック。チェックはガソリンスタンドでお願いできます。

また切れてから気づくのがウインドウ・ウオッシャー液。切れてからガソリンスタンドで購入すると割高なので、カーショップなどで安売りのものをあらかじめ購入しておくとい良いでしょう。

クルマのお手入れを楽しめるようになると、費用や時間の節約も含めていろいろ自分なりの工夫ができるようになるものです。

必ずやってくる車検に備えよう

中古車を購入した時、注意して欲しいのが車検はどのくらい残っているかということ。
中古車の場合ですと、どんなに長くても2年で次の車検が来ます。

そのタイミングで別のクルマに乗り換えるというのも一つの手段ですが、気に入ったクルマであればもう少し長く乗りたいと思うかもしれません。

車検の費用は法定諸費用のところでも説明した通り、自賠責保険や重量税の他に整備費用、代行手数料など大きな出費となります。車検が切れる数ヶ月前の段階で、その費用をどう捻出するかを確認しておくと、直前になって慌てることもありません。

なお前述のマイカーローンは車検費用にも充てることができます。

任意保険を安く上げる方法

初めてクルマを購入した人が驚くことは、任意保険がかなり高額だということ。特に契約者の年齢が若いとなおさらです。

任意保険は無事故で1年の契約期間を終えると翌年からは割引になり、最高で60%引きまでになりますが、正直なところそこまで下げるには長い道のりです。しかし、できるだけ安くする方法はあります。

まずは年齢条件。ドライバーの年齢にあった限定条件をキチンと設定しましょう。

次に運転者限定条件。任意保険は、そのクルマを運転できる人が少なければ少ないほど保険料が安くなります。

契約時に設定する年間走行距離も少なければそれだけ割引条件になりますし、運転免許がゴールドならばさらに割引の対象になります。

購入したクルマがハイブリッドや電気自動車などのエコカーの場合も割引の対象となります。

インターネットで申し込むと割引になる保険もたくさんあります。しかしこれらを全部合わせても金額はそれほど大きくはなりません。やはり一番大切なのは、しっかり安全運転を続けて翌年に引き継ぎ、割引率を上げることです。

大手の保険会社は、本当に安全?

近年、従来型の代理店契約の任意保険に加えて、電話やインターネットで簡単に申し込むことができる任意保険が増え、新しい保険会社が新規参入してきました。前者に対して後者の方が保険料が安いことも多いようです。
いったい、どっちが安心なのでしょうか。

結論から言ってしまえばケースバイケースです。
実は、保険契約自体はその内容や条件に大差はありません。
ではどこで差がつくかというと、いざ事故に遭遇してしまった場合の、保険会社の迅速かつ確実な対応力です。
しかし、そこには保険会社の担当者の経験やスキルも複雑に絡んでくるため、一概にどちらが良いとは言えないのです。

ただし保険会社が大手であれば、それだけで安心感があるというのもまた事実。その上で経験豊富なベテラン担当者がついてくれるのであればそれが一番良いと言えるでしょう。

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