まるも亜希子の新車まるかじりトーク「メルセデス・ベンツ Vクラス」

【今回の車両】
<メルセデス・ベンツ Vクラス>
●全長4905~5380/全幅1930/全高1880mm
●乗車定員7名
●燃費15.3km/L(JC08モード)
●2.2L直4/7AT
●価格5,350,000~7,300,000
●エコカー減税/75%減税
メルセデスらしいミニバンの最新モデルはいかに
海外のモーターショーや試乗会へ行くと、メルセデス・ベンツがゲストを送迎する時によく登場するのが、プレミアムミニバンのVクラスです。スクエアでいかにも堅牢なスタイリングに、まるで社長室の応接ソファのようなカッチリとしたシート。7人乗りの室内は木目の落ち着いたインテリアで、ファミリー向けというよりは、やはりビジネスシーンにしっくりきそうな雰囲気のミニバンです。
日本には1998年に初めて導入されたVクラスですが、ミニバン大国だけに要望の多い日本ユーザーの声を反映しながら、装備など拡充してきたおかげで、累計2万台以上が販売されているとのこと。今回はその最新モデルに試乗しました。

メカニズムの特徴は、日本のミニバンでは少なくなったFR(後輪駆動)レイアウトを採用していること、そして2.2L直4のクリーンディーゼルエンジンを搭載していることがトピック。163ps/380Nmのパワフルな動力性能に加え、7速ATの搭載などで、燃費は先代の3.5Lガソリンエンジンよりも25%向上の15.3km/Lと、なかなかに優秀です。

そしてスタイリングは、全長が4905mmの標準ボディのほかに、5150mmのロングボディ、5380mmにもなるエクストラロングボディの3タイプを用意。用途に合わせて選べるのがいいですね。ただ、2列目・3列目のシートが脱着式なのは欧州車ならでは。2列目を逆向きにして、まさに応接ソファのようにもできる反面、荷物をたくさん積みたい時にもわざわざシートを外さなければいけないのが、日本の住宅事情ではちょっと不便かもしれません。
とはいえ、フラットでスッキリとした室内は、人にとっても居心地がよく、荷物を積む時も整理整頓しやすいのは嬉しいところ。また、2列目・3列目の全てにチャイルドシート装着用のISO-FIXがあるので、子だくさんのファミリーにもオススメです(笑)。

さて、走らせてみると発進からディーゼルらしい力強いトルクで、グイグイと加速していってくれます。標準は18インチですが、試乗車は19インチタイヤだったこともあり、ハンドリングはかなりスポーティ。その分、3列目の乗り心地は硬めでしたが、長距離ドライブでの快適性は高そうです。安全装備なども万端で、ガッチリと守られている感覚が強い、メルセデスらしいミニバンでした。
※掲載している情報・画像は、2016年1月25日時点の情報です。>
まるも亜希子の「新車まるかじりトーク」とは?
カーライフ・ジャーナリストまるも亜希子氏が、新車を紹介していくコーナーです。
毎回、まるも亜希子氏が新車をご紹介してくれるので、楽しみながらご覧ください。

まるも亜希子
カーライフ・ジャーナリスト。雑誌・ウェブ・ラジオ・トークショー等に出演・寄稿する他、安全&エコドライブのインストラクターも務める。
日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(2006年~2015年)
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
女性パワーでクルマ社会を元気にする「ピンク・ホイール・プロジェクト」代表。