陽はまた昇る!? 世界的大衆車、未来への提言

トヨタ カローラ 後編

庶民の憧れであり続けたカローラが、いつしか無個性の象徴的な存在へ。輝きを失いつつある大衆車へ向けたテリーさんからの提言とは?カローラにネガティブな印象のない若年層から火が着けば、令和の時代にまさかの復権もありえるのかも!?

先入観なしに評価すれば走りも燃費も素晴らしい!

選択肢がない時代ならカローラでよかったんですよ。車を乗り比べる機会なんてないんだから、走りがいいとか、居住性がどうとか、燃費が悪いとか、誰もそんなことは考えもしなかった。手にすれば生活が変わる、家族との会話が増える、夢の暮らしを手に入れられる。カローラはベーシックカーであり、ハイソサエティーカーでもあったわけです。
 それがさ、バブル景気とともに自動車市場は熟成されてきちゃったわけ。モテたければプレリュードとかシルビアがあるし、お金を持っているお父さんたちにはクラウンという選択肢が与えられた。
「いつかはクラウン」っていう名コピーがあったでしょ。あの言葉の裏には「いつかカローラから抜け出してやる!」っていう気持ちがあったわけですよ。悲しいですけどね。
 要は時代にあまり必要とされなくなっちゃったんですよ。一方で、販売台数世界1位っていうレッテルを貼られちゃうし、
トヨタをココまでの企業に押し上げた大功労車でもあるから、カローラを作らないわけにはいかない。トヨタの社長がゴーンだったら、真っ先に生産中止になっていたかもしれないね。
 今年の東京モーターショーで、トヨタとダイハツが共同開発したコンパクトSUVが発表されましたよね。トヨタだとライズで、ダイハツだとロッキーって名前。
これのほうが、よっぽど現代の若者にマッチしてます。現代のカローラと呼べる存在なんじゃないかな。
 ただね、天下のトヨタが作るわけだから新型カローラの性能は申し分ない。「カローラ ツーリング」なんて、僕もちょっと食指が動くくらい。カローラって名前がついてなければ買うかもなぁ(笑)。いや、
でもこれってトヨタの人もそう思っているかもしれませんよ。カローラって冠を外して、スバルレヴォーグとガチンコで勝負したいんじゃないかな。
 まあでも、僕が言ってることなんて、さんざんいろいろな車を乗ってきて、頭の中が知識でいっぱいの大人の意見。
カローラになんの先入観もない30代の人にとっては、ただただよくできた素晴らしい車と映るかもしれない。
そのへんはトヨタも期待していいところかもね。
 個人的には、若い人に9代目、10代目あたりの、一番個性のなかった時代のカローラを安く買ってもらって、サビ
塗装して普段遣いしてほしいな。親父のヨレヨレのスーツをおしゃれな男の子が着こなすとかっこいいみたいにね。
無個性のカローラだからこそ、奇抜な塗装のベース車として輝くと思うな。

トヨタ カローラを探す

歴代カローラの進化 後編(1991年~2019年)

◆1991年~95年 7代目グループ

誕生以来、高級化路線を進んできた頂点ともいうべきモデルで、ホールベース、・全長・全幅・全高を拡大し、初代セルシオを彷彿とさせる。
エンジンはすべてツインカムとなり、スポーツグレードでは1気筒当たり5バルブへと進化した。またレビンの一部グレードには、スーパーストラットサスペンションが採用された。

◆1995年~2000年 8代目グループ

先代からボディサイズをほとんど変えず、多くのコンポーネントを引き継ぎながら、車重は最大で50Kg軽量化。
ハッチバックモデルのFXは消え、4ドアハードトップのセレスと、ミニバンのスパシオが新たにカローラファミリーに追加された。
ワゴンとバンはモデルチェンジ無し。バブル崩壊後の開発で、ある意味元の鞘に戻った世代。

◆2000年~06年 9代目グループ

New Century Valueをコンセプトに、コンパクトカーはこうあるべきという目標を立て、プラットフォームやエンジンなど根本から一新された。
ボディタイプは4ドアセダンと、5ドアワゴン「フィルダー」の2本立て。
セダンのGT系グレードおよびレビンなどのスポーツモデルは廃止され、一時時消滅していたハッチバックモデルが「ランクス」の名前で復活。


◆2006年~12年 10代目グループ

歴代モデルの中で初めてセダンに「アクシオ」というサブネームが付けられた。ボディデザインのイメージは先代から引き継ぎ、2007年度のグッドデザイン賞を受賞。
ドライバーの駐車時の負担を軽減するバックモニターを全車に標準装備したのもこの世代から。
2007年には輸出仕様のカローラのプラットフォームを使用した「カローラルミオン」が登場。

◆2012年~19年 11代目グループ

プラットフォームをヴィッツ系のものにして、日本の市場環境にベストフィットするコンパクト車として開発。
最小回転半径を若干小さくする一方で、後席の膝前スペースは40mm拡大。
2013年にはシリーズ初のハイブリッドモデルを追加し、2015年にはトヨタの衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」装着車を設定し、安全性を向上させた。

◆2019年~ 12代目グループ

カローラ」という無印のネーミングが復活し、ワゴンには「ツーリング」という新たなサブネームが与えられ、2018年に一足先に投入された「スポーツ」も改良された。
TNGAプラットフォームを活用しつつ国内専用設計で3ナンバー化。
最新「Toyota Safety Sense」の全車標準化といった安全性能の強化や、ディスプレイオーディオの標準搭載とスマートフォンとの連携などコネクティッドサービスを充実させた。

トヨタ カローラを探す

オークネット.jpでは、全国の中古車について、 「評価点と星の数」の情報をもとに、信頼性の高い中古車情報を提供しています。
車種・エリア・走行距離等の基本的な中古車の状態から、「評価点と星の数」による検索、装備品等のオプション等の詳細検索等、こだわりの中古車を様々な角度から探すことが可能です。 国内外の各メーカー・車種を多く取り揃え、皆さまに安心と信頼の全国の中古車についての情報をお届け致します。